工房的都市論19 都市のOSと道具としての都市

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都市のOSっていう言葉がちらりと目にはいり、これはこれはと読んでみました。

街に意思をもたせる:ライゾマティクス 齋藤精一氏の「CityOS」構想とAIの関係性とは | Mugendai(無限大)

単純なイメージだと、行く手の信号が近づくと全部青になるとかなってくれたらいいのに、という非常に身勝手な使い方を思いつきますが、そうではなくAIを用いたスマートな街のようです。

OSという言葉からイメージされるのはコンピューターだとすると、ハードウェアとソフトウェアがあった時にその仲立ちをする体系であるとすると、動的に反応するという意味では確かにOSのようなものが組み込まれててもいいじゃないかとはふと思った次第。

たとえば、最初に書いた信号が次々変わってほしいという願望があったとして、なかなかそういうことにはならないなぁとおもったり。ここの階段がこうなっていてほしいな、とか、ここに高台がほしいと思っていたとしても、それを実現できるという希望は基本的には街にたいしては抱かないですし、抱いても行き場のない思いにかられるばかりです。なので、通常は、引越しをする、住む場所や仕事場を変えるという代償行為によって不満を解消するので不動屋さんは商売が成り立つのでしょう。為政者やアーキテクトであれば、自分でどうにかしてやろうということになりますが、そうではない市井の存在ではそうはできないというのが、道具として見たとときの都市という対象と言えます。アプリオリに都市は存在していて、使い心地がわるくても使い続けます。

文中に、建築はあまりに動きが鈍すぎてやめた、という記載があります。なんだか共感してしまうコメントでもあります。つまりは、道具としての都市は、使い勝手が悪かったら改良するとか取り替えるとかがなかなか儘ならない対象であるとすると、その間にソフトウェアを介在させることでそうでもない存在に作り変えることができるかもしれないです。

さらにコンピューターのアナロジーで捉えると、都市のインターフェースはどんなもの?を考えます。情報処理のレイヤーにとどまるか、なんらか都市への操作を行うか。音、光、信号、インプットとアプトプット。
文中には生活音などを分析することで、空間での活動を分析することで、逆に環境を最適化したりすることが提案議論されています。なるほど。あるいは、しょうもないといえばしょうもないですが、人が集まる場所は明るくして、人がいない場所は暗くするとか、単純に状況をセンシングすれば、都市のシステム自体のエネルギー消費が削減されるでしょう。家庭内でやるのではなく、都市圏全体でやったら相当ダイナミックな面白いことにはなろうと思います。

もっとダイナミックなアウトプットとしては交通システム。従来の鉄道は沿線の概念ががありますが、どんな沿線でも繋がっててればいいじゃんなんて素朴におもっちゃうので、人の動きに合わせていい感じに路線が切り替わってくれないものかと。満員電車の解消と都市のOSなんていうのが切実なのだろうと思います。とはいえ、、、いいアイディアがでない。。。道具としては最悪なはずなのになくならない都市における満員電車や渋滞といった切り口で一つなにか考えてみたいものです。

一方、不便を普通にだけでなく、普通を楽しくなんで感じで行くと、たまたま流してたyoutubeのPVみたいな感じで、町中を踊らせるハメルーンの笛吹き的な都市のAIが出てきてもなにやらいいんじゃないかという気がしてきましたので、今日はこの辺で。

3人の石

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BS世界のドキュメンタリーでI.F.ストーンというジャーナリストの話をしていたのと、別の投稿サイトが構築中なので、こちらでまとめ。わ、チョムスキー先生も出てる。

すべての政府はウソをつく 後編 | BS世界のドキュメンタリー | NHK BS1

I.F.ストーンという方はとんと知らないのですが、下記のようなかた。硬派というか真剣なジャーナリスト、の方のようでして。しらなかったなぁと。

アメリカの急進派 I・F・ストーンの生涯とその時代 | Democracy Now!

で、ストーン、と聞いてもやっと思い出したのと検索してでてきたのがジェレミーストーン、、、ってなんかきいたなということで、調べたところ、このストーンさんもなかなか硬派な取り組みをされている模様。核軍縮を働きかけていたとのこと、最近なくなったんですね。

訃報:ジェレミー・ストーンさん 81歳=軍縮に取り組んだ米数学者 - 毎日新聞

最後にストーンといってオリバーでしょということで、映画監督のオリバー・ストーンさん。いろいろと穿った映画を作っています。大統領を描いた映画が多かったりしますね。

オリバー・ストーン - Wikipedia

で、3人それぞれのストーンさんはそれぞれ渋い取り組みをしているなぁ、と思います。名は体を表すというか、ブレないというか頑固になんかやる、という姿勢が表れています。

トランプ氏が大統領に就任したことによって、思いがけない施策を大統領令という飛び道具で繰り出してきている以上、直接その動きを知るすべがない市井の人の私としては、信頼にたる情報ソースは、こういったロックな方々が喋ることと、それを受け取る英語力が肝要と思う番組でございます。

追記

っておもってたら、製作総指揮がオリバーストーンで、その記事はローリングストーン誌という、、、もう石だらけ。

オリバー・ストーン製作総指揮『すべての政府は嘘をつく』が緊急公開 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版

さらに追記

明日からネットで観れるらしい。なんと!

FEATURES:真実を追求するフリー・ジャーナリストたちの闘い『すべての政府は嘘をつく』 - UPLINK Cloud

昨年からサーバー構築をして新しいサーバーに引っ越しまして見た目も変わりました。スマホ対応が懸案だっただけに、ひとまず胸をなでおろし。

さて、サーバー構築を久しぶりにやったのですが、以前は目新しかった仮想化技術やクラウドサービスがふつーに導入できるようになって、ちょっとした浦島太郎気分でいっぱいでございます。

それにしても、始めてから10年以上たち、むかーしの記事をみておお、そんなこともあったのね、という思いに駆られる昨今ですが、未来に向かって生きて生きてたいものですね。

真面目に書きものをしようと思いも新たにするあけましておめでとうございましたです。

工房的都市論18 都市の目的と閉鎖都市

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薮から棒ですが、ロシアにフラッといってきました。

ロシアと一言にいっても広大な国土を持ちますが、貧乏スナフキンは無茶が効きませんので、極東地域で東京から2時間、あれ、国内の方がむしろ時間かかるよね?という距離で。

思いの他、観光よろしく、残念ながらなんにもないですが女の子奇麗、満足、といった、本気スナフキンにたしなめられる道中ではありましたが、そろそろ記憶が怪しくなってくるので備忘をかねてと、都市論ネタを思いついたのでブログとして更新です。

お題は、かつての閉鎖都市、ウラジオストクです。

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工房的都市論17 地下都市と首都と

IMG_4930.JPG大本営跡なる場所に行ってきました。といっても、すげー前で、書きあぐねていたのですが。

さて、大本営跡地は、長野県長野市の松代地区につくられた地下壕のこと。大本営とはそもそもなんなのかというと。戦時の天皇直属の最高統帥機関、とのこと。ようは戦争の指示をする場所、でしょうか。それが、戦争末期、東京が危なくなった時の疎開先として、松代に地下壕を掘って移設しようと計画され、昭和19年の11月から本格工事がはじまり終戦とともに工事が中止された跡地が現在に残っています。

長野市の案内はこちら
松代象山地下壕のご案内 - 長野市ホームページ

そんな施設だからきっと厳重に管理されていて、案内とかもしてるのかな。。。と思ったのですが、入り口でおっちゃんに訪ねるとそこのヘルメットかぶってねとだけ言われてあとは自由に穴の中へ。拍子抜け!
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入り口から降りていくと結構狭いなあとおもっていたのですが、穴蔵を進んでいくと思いのほか広い空間が広がり、碁盤の目状に縦横に穴がのびていることがよくわかります。

そして思いのほか壕が長く、500mほども内部に入ることができます。うへー!とおもって最終端まで行ったのですが、そこで一人、しかも、山の下に掘られた穴の中。照明があるから明るいけど、万が一なにかおこったら、俺終わる、と、思い出したらとたんに背筋が寒くなるなど。さらに頭をよぎるのは、工事にあたって、朝鮮半島出身の方々が強制労働させられなくなった方も居ると刻まれたの入り口にあった石碑のこと。思わず手を合わせて回れ右しました。

70年もまえに掘られたとは思えず、いまだに掘削された岩盤の生々しさがあります。入場無料、地下好きのかたはぜひどうぞ。

で、都市論の話になるんですが、戦争をしていた頃の日本の首脳部は、首都という都市の機能をどのようにとらえていたのか、ということです。以下、若干由なし事をつらつらと。

(いろいろと本が出てるんですね)


工房的都市論16 芸は国を助ける

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諸般の事情で更新を自粛していたら早くも10ヶ月が経ち。恐ろしいものです。10ヶ月いろいろありましたが、直近のことで、池上永一さんの新作を渋谷TSUTAYAで発見、なんと、ということで早速読了です。

池上さんの作品は、シャングリ・ラというSF小説を読んだのがきっかけ。炭素経済の描写とか土地が持つ力、みたいな若干オカルトじみたところ、また、ぶっ飛んだ登場人物群となかなかのエンタテインメント。その他にも作品ありあますが、テンペストという小説では舞台を末期琉球王朝においた、これまたぶっ飛んだ登場人物群のお話。舞台や映像化もされたらしく、舞台は赤坂で仲間由紀恵さん主演のを見たりしたり。。。ということを過去にも書きましたね

合間にトロイメライを挟みつつ、新作の名は「黙示録 」。黙示録って行っても耶蘇のあれと違うで!って話なんですがタイトルから何やらおどろおどろしいオーラが。
帯から読み取れるのはコンテンツが琉球舞踊、しかも登場人物はどうやら男ばっかり、分厚い、ということでどうしたもんかなぁと思いましたが、読み始めてすぐの怒濤の展開にあっさり陥落。やはり池上さんの小説のぶっ飛んだスピード感は酔います。
そしてまた、なんと言いましょうか、雑草魂に火がつくというか、清々しい読了感です。ぜひオススメ。

さて、下記は読んだ後の所感です。

工房的都市論16 芸は国を助ける

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諸般の事情で更新を自粛していたら早くも10ヶ月が経ち。恐ろしいものです。10ヶ月いろいろありましたが、直近のことで、池上永一さんの新作を渋谷TSUTAYAで発見、なんと、ということで早速読了です。

池上さんの作品は、シャングリ・ラというSF小説を読んだのがきっかけ。炭素経済の描写とか土地が持つ力、みたいな若干オカルトじみたところ、また、ぶっ飛んだ登場人物群となかなかのエンタテインメント。その他にも作品ありあますが、テンペストという小説では舞台を末期琉球王朝においた、これまたぶっ飛んだ登場人物群のお話。舞台や映像化もされたらしく、舞台は赤坂で仲間由紀恵さん主演のを見たりしたり。。。ということを過去にも書きましたね

合間にトロイメライを挟みつつ、新作の名は「黙示録 」。黙示録って行っても耶蘇のあれと違うで!って話なんですがタイトルから何やらおどろおどろしいオーラが。
帯から読み取れるのはコンテンツが琉球舞踊、しかも登場人物はどうやら男ばっかり、分厚い、ということでどうしたもんかなぁと思いましたが、読み始めてすぐの怒濤の展開にあっさり陥落。やはり池上さんの小説のぶっ飛んだスピード感は酔います。
そしてまた、なんと言いましょうか、雑草魂に火がつくというか、清々しい読了感です。ぜひオススメ。

さて、下記は読んだ後の所感です。

工房的都市論15 年について考える都市

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もうそろそろ年が変わろうとしております。本年もお世話になりました。来年もよろしくね、ということでようやくがしがしと書き物を焦ってしておるわけですが。

都市について考えるということで、その対象にある、地方。今年も一応地方である実家に帰ってきました。かたや東京、かたや地方ということで、日本はどうなっていくのだろうかとも考えます。

などと思っていたところ、以前取り上げました、ジェイン・ジェイコブスさんの本が文庫本になっていましたのので、読みましたよと。

以前取り上げたのは、「都市の原理」という本で、こちらは都市の発展過程が、他都市との公益によって、都市の中に置換された産業が起こり、その結果として都市自体がほかの都市と交易が行えるようになる、という考察が行われていました。

これは、都市の発展が農耕から工業へと移行していくのではなかろうかという素朴な発展論とは異なった考え方であり、目から鱗が落ちる思いでありました。

文庫になったのは「発展する地域 衰退する地域/地域が自立するための経済学」。これは、先の都市の原理と裏腹に、都市が衰退するにはどのようなメカニズムが働いているのかというのが考察されています。

手元に本がない、、、ということをふまえてになってしまいますが、理解としては、都市の経済が多分に外部依存をしている場合、この外部要因の変動によって左右されてしまうということがあげられます。

ある独自の産業が都市にある場合、この産業が都市の必要を支える論拠となるのです。が、一方で例えば工場がいきなり誘致されるとか、発電所ができるとか、その都市自体に理由がない産業が据えられた場合の問題です。

落下傘的に落ちてきた雇用であるとか経済基盤は、そもそもその都市や地域が必要とはしていなかったものではありますが、それに付随する金融やサービス、通信などの需要が喚起されるために、都市はあたかも繁栄を見せます。

しかしながら、工場が撤退する、あるいは、発電所の補助金が打ち切られるなどなど、主たる基盤を失った場合、その都市の必要を見つけられないままの場合、衰退する運命にあるというもの。と、理解しています。

これは、地方からみると確かにそのような一面はあり、なるほどと思う訳です。

で、タイトルにもしていますが、工房的都市とはその場合なんなのということなのですが、大規模な工場とかそういう基盤の上に成り立つ都市とはことなり、都市住民が必要であるとおもったり、つくりたいと思うモノやサービスを、その都市のなかのネットワークや資材を活用することで実現し、流通する都市のようなイメージ。そして、それによって財の流通が都市の中で活発に行われるようになるのが望ましいでしょう。

これを実現するためには、たとえば穴をあけるのが得意な工場とか、録音するのがすごいうまいとか、あらゆる革製品を取り扱っているとか、全く規模が期待できない能力を備えている人や法人が存在していることが期待されます。
そんな特徴的な人たちが普通の暮らしを行おうと現在の都市で考えると、ちょっとした難しさもまた否めません。

しかしながら、それが必要である、という状態を作り出すには、やっぱり人と人とがであったり、なんかやろうと思ったり、ある意味では祭りというかフェスティバルのような特別な時間をつくるといった仕掛けを都市にインプリメントするといったことが必要なのではなかろうかと考える次第です。

といったところで、もやもやと考えながら年を越えますが、来年も引き続き都市について考える年にしていきますよっと。